投資用マンションに自分で住むのはあり？なし？

不動産投資において、投資用マンションを購入したり建てたりする場合、その投資用物件にオーナーが住むことは可能なのでしょうか。もしもそれが可能であれば、どのようなメリットがあるのでしょう。注意点なども含めて解説していきます。

投資用マンションに自分で住むのはあり？

結論から述べると、自分の所有する投資用マンションに、オーナー自らが住むことはもちろん可能です。そして投資用マンションに、オーナーが住むことのメリットもいくつかあります。

一つ目は自分の物件であるために、家賃を払う必要がないということが挙げられます。他にもオーナーがそのマンションに住んでいると、マンションの入居者が安心して居住できるというメリットもあります。

しかし投資用マンションというのはその名の通り、他人に貸して家賃収入を得る目的で建てられています。その物件をオーナーは所有し、入居者に貸して家賃収入を得ます。

そして購入するときには、金融機関のローンを利用している場合がほとんどです。そのローンはマンションの家賃収入から、返済する場合がほとんどです。もしも自分用の部屋を作ってしまうと、その部屋の家賃が入らないことになります。

マンションにより状況は違ってきますが、戸数が多いマンションの場合には、ローンの返済にも余裕が出来る為に、自分で住むことは大きなリスクにならないかもしれません。

しかし戸数の少ないマンションである場合や、借入金が大きい場合などは、オーナーは他の住居を見つけて、マンションは1棟まるごと貸した方が家賃収入がその分増えるために、借入金のリスクを小さくさせることが出来ます。

投資用マンションに自分で住む場合の注意点

投資用マンションに、オーナー自らが住むこと自体は問題ありません。しかしそれに伴う注意点をいくつか挙げます。

住宅ローンと投資向けのローンでは金利が違う

住宅ローンと、投資用物件を購入するときのローンでは金利が全く違います。その理由は、ローンを借りる人の目的が全く違う為です。

住宅ローンは、自分で住むための物件を購入するときに利用します。

しかし投資用ローンは、他人に貸すことを目的とした物件を購入するときに利用します。さらに住宅ローンの場合には、自分の給料などからローンを返済していきますが、不動産ローンの場合には、家賃収入から返済するという大きな違いもあります。

さらに不動産ローンの場合には、住宅ローンよりも金利が高い場合が多く、物件により金利が決まるという特徴もあります。

家賃収入が減るあるいは無い

オーナーが自分で住む場合には、その部屋の家賃収入を得られないことになります。借入金がない場合ならまだしも、金融機関にローンが残っているうちは、その分ローンの返済に影響が出てくる可能性もあるのです。

さらに区分所有で部屋を購入している場合には、1棟買いと違い家賃が完全になくなってしまいます。そうなるとローン返済が出来なくなることも考えられます。

入居者がいる場合は強制退去はできない

もしもマンションが満室である場合には、そこに自分が住みたいと思っても、入居者を強制退去させることは出来ません。それは入居時に契約した期間を破ってしまう事にもなりますし、オーナーとしての信用も落としてしまいます。

投資用マンションに自分で住むのがいいのはいつ？

投資用マンションを購入して満室になってから、自分で住みたいと思っても退去を待つしかありません。このようなことを防ぐためには、購入時からオーナーが住んでしまう方がトラブルもなくなります。

しかし基本的に投資用物件は、ローンのあるうちは全室貸した方が、ローン返済もスムーズに進ませることが出来ます。

もしもオーナーがそこに住むのであれば、ローンを完済してからのほうが良いでしょう。なぜならば投資目的で購入した物件の為、ローンを完済してしまえば、家賃収入の減少があったとしても心に余裕が持てます。

さらにローンを完済する頃には、オーナーの年齢も還暦前後になっている可能性が高いです。その為に老後の住み家として住むことも出来ます。

つまりマンションを購入した初期や中期は、投資用物件としてフル回転させて、ローンの返済を終えて余裕が出てきたころに、老後の住み家として入居することがベストだという事です。

大事なことは入居を焦らないこと

投資用に購入したマンションに、オーナーが入居することは一般論としてもちろん可能です。しかし注意点として重要なことは、入居を焦らないことが大切です。

つまり購入してすぐにそこに住む必要はありません。理想としてはローンを完済してからでも、全く遅くはないのです。

収益物件というのは購入してから、何十年にもわたる長期間にわたって運営していきます。そして家賃収入から、ローンを返済していくのが鉄則です。

その為オーナー自らがそこに住む必要のない様な、安定した収益を定期的に生み出してくれる物件を探すことが重要になります。マンション経営を考えて実行に移す際には、そのような物件を探すようにしましょう。

そしてキャッシュフローや、利回り等の「投資の勉強」をしてから望むことも大切です。なぜならばそのことが、投資のリスクを下げる決め手となるからです。