INTERVIEW
膨大なデータを価値あるサービスに変えていく。
あなたもデータのコックさんになりましょう!
システム・デザイン部 システム課 データマイニングエンジニア
佐藤 嘉規(2015年 入社)
データマイニングエンジニアとは、どんな職業なのでしょうか?
「膨大なデータを構造化し、必要な情報となるように解析し、サービスとしてシステム構築する人」ですが、簡単にいうと、コックさんみたいなかんじですね。コックさんって、大根とか、ニンジンとか、生の素材をいくつも調理して、まったく違う形にして、1つの完成された料理としてお客さんに出すじゃないですか。それと同じです。私が扱ってるのは、大根やニンジンではなく「データ」ですが。
具体的にはどんな仕事を行っているのでしょうか?
たとえば、社内向けシステムとして、『顧客カルテ』というものを作ったことがあります。これは弊社が抱えるあらゆる行動データの分析結果から、顧客の問題点はもちろんのこと、「今後不満を持つであろう顧客」を導き出すというツールですが、このツールのおかげで顧客を事前にフォローできるようになり、解約率を前年比で5割近く減らすことに成功しました。個々のデータも放置していれば何にもなりませんが、組み合わせ次第で、このように新しい価値にガラっと生まれ変わらせることが可能なんです。
どんなスキルが必要になりますか?
統計解析、機械学習、自然言語処理などの技術を用いて課題に取り組む必要があるため、いろいろなスキルが必要となるのですが、何といってもまずはHadoopです。 一般的な統計やログの抽出などの基本的な作業ができる人は多いですが、Hadoopを用いてデータに対しエンジニアリングできるという経験者はまだそこまで多くないので、ぜひ身に付けてほしいですね。
また、SQLや、ポストHadoopとも呼ばれているSpark、リアルタイム処理に優れているStormなどのツール、Java、Python、Rなどの言語も状況に応じて使い分け、組み合わせる必要があります。 この分野は日進月歩で進んでいるので常にアンテナを張って情報収集することも大切です。
この仕事で大事なことは何ですか?
データを「意思決定」や「商品展開」に役立てていく視点ですね。データを収集したり分析するといったテクニカルなスキルももちろん大事ですが、それらは手段であり目的ではありません。「結局、データがどんな価値に変わったの?」という質問をされたときにうまく答えられないとしたら、この仕事では失格なんです。コツは、まず「こういうツールやサービスがあればいいな」という理想の状態を描き(もしくは企画者に確認し)、それから「こんなデータを取っていけばいいな」と考えていくこと。この順番が逆だと、絶対にうまくいきませんね。
この職種を検討している方に向けて、ひとことお願いします。
「ビッグデータ」という言葉が流行ってからだいぶ経ちますが、どうしてそんなに流行ったのか、結局のところ、実際にサービスを展開し、ユーザーの生の声をドキドキしながら聞くまでは、その本質がわからないと思います。データを調理するスキルは、今、世間で最も求められているスキルです。あなたも「データのコックさん」になりましょう!