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使っていない空き家を賃貸に出すメリット・デメリット
相続対策
2019/03/05 2019/03/05

使っていない空き家を賃貸に出すメリット・デメリット

株式会社ラルズネット 編集部

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使っていない空き家を賃貸に出すメリット・デメリット

相続などで空き家を所有することになった場合、現在の家から引っ越す、売却や取り壊しを行うなどさまざまな選択肢があります。

空き家を賃貸に出し、他の人に住んでもらうというのもそのひとつです。

賃貸に出す際にはぜひ押さえておきたいポイントがあります。

空き家を賃貸に出すメリット

空き家を賃貸に出すメリット

メリットの前に考えていただきたいのが、空き家を放置しておくことのリスクです。

「人が住まない家は傷みが早い」とはよく言われますが、それはあながち迷信ではないかもしれません。

住んでいる人がいない、つまり、定期的に掃除や換気をする人がいないために、家の中がホコリや湿気の温床になってしまうのです。

また、人が住んでいない家は野生動物の住処になったり、空き巣にも狙われたりする危険もあります。

家の傷みが進むと、倒壊して周りの住民に迷惑をかけることもあるかもしれません。

このようにさまざまなリスクがあるので、当面住む予定が無い空き家は売りに出すか、いっそ取り壊してしまおうと考える場合もあるでしょう。

しかし、「思い出のある家を手放したり壊したりするのは辛い」という人には、空き家を賃貸に出すことがおすすめです。

賃貸に出すことで得られるメリットはさまざまなものがあります。

自分が住まない間に他の誰かに住んでもらうことで、家を手放す・取り壊す必要が無くなることはもちろん、管理するためわざわざ空き家に通う必要もありません。

その上、賃貸収入を得ることもできます。

そして、賃貸への活用は相続税対策にも有効です。現在の税法では3000万円+(相続人の数×600万円)が基礎控除の対象で、それを超える額の遺産は相続税の対象です。

住宅の面積によっては税金が軽減される制度がありますが、空き家はその対象に含まれません。

しかし、空き家を賃貸に出すなどいくつかの条件を満たせば、空き家でも相続税が軽減されることがあります。

空き家を賃貸に出すデメリット

賃貸に出すことを決めたとしても、すぐには借り手を募集できないことがあります。

しばらく人が住まずに劣化した空き家は、まずは人が住めるように整備しなくてはいけないためです。

屋内のクリーニングはもちろん、屋根や壁に傷みがないかもチェックします。

庭があれば雑草を刈るなど手入れをする必要があるでしょう。

空き家の傷み具合によっては、大規模なリフォームが必要な場合もあります。

しかし、リフォームすれば必ず借り手が付くとも限らないのが、空き家を賃貸に出すデメリットです。

賃貸収入を当てにして大金を投入したのに借り手が付かなかった、というケースも考えられます。

整備すれば借り手が付くのか、手放すか取り壊してしまった方がいいのか、空き家の活用を考えるなら見極めが肝心です。

また、不動産会社を介さずに賃貸に出した場合、その後の管理は貸主の責任で行わなければいけません。

設備やインフラ関係のトラブル、借り手と周辺住民とのトラブルなど、考えられるリスクはいくつもあります。

それらに自力で対処できるのか、賃貸に出す前に考えたほうが良さそうです。

家賃の設定や運用のアドバイスには不動産会社が頼りになる

家賃の設定や運用のアドバイスには不動産会社が頼りになる

空き家を賃貸に出すなら、家賃の設定も重要なポイントです。

あまりに高すぎてはもちろん、不自然に安すぎる賃料もその背景を疑われ、敬遠される原因になってしまいます。

適切な賃料を設定するには、物件の持つ価値やスペックだけでなく立地や周辺環境、周辺物件の相場も加味することが必要です。

しかし、不動産に詳しくない人がいきなりそれら全てを把握するのは至難の業なので、空き家を賃貸に出すなら不動産会社に相談しましょう。

プロの目線から物件の価値を正しく査定してもらい、賃貸に出す上でのアドバイスを受けてから決めることが、入居希望者を集めるためにも大切です。

また、不動産会社に物件の管理を委託すれば、トラブルの際には代わりに対処してもらえます。

広告を出して入居者の募集も行ってもらえるので、月々の委託料はかかっても不動産会社を利用したほうが、不動産投資としてのリスクは抑えられるはずです。

空き家を賃貸に出すのに必要な手続きとは?

まず借り手との契約手続きには2種類あります。

「定期借家契約」と「普通借家契約」です。

定期借家契約は契約期間が決まっており、契約書にも「いつからいつまで契約する」としっかり記載されています。

契約期間が終了した後も、双方が合意すれば再び契約を結ぶことが可能です。

反対に、普通借家契約には契約期間がありません。

借り手が望む限り契約は続き、貸し手から一方的に破棄することはできません。

いつか自身が物件に住む可能性があるなら定期契約、その予定が無ければ普通契約など、それぞれの状況によって契約の仕方を選びましょう。

賃貸が事業規模になる場合には個人事業の開業、また、賃貸を止める場合にも廃業等の届出が必要になります。

そして、もしもの場合に備えて火災保険に加入しておくことも重要です。

空き家の賃貸への活用は、メリットとデメリットをおさえて安心

空き家を賃貸として活用することは、家の機能だけでなく家周辺の安全を保つためにも有効な方法です。

ただし、空き家を賃貸に出すと借り手がつかないリスクが発生したり、トラブルに対処する必要が出たりする可能性もあります。

それらのメリットとデメリットを押さえた上で、必要なら不動産会社も利用しつつ上手に空き家を活用しましょう。

この記事を書いた人:株式会社ラルズネット 編集部