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アパートをリフォームする際に活用できる補助金とは?
賃貸管理
2018/01/09 2018/06/08

アパートをリフォームする際に活用できる補助金とは?

株式会社ラルズネット 編集部

アパート賃貸管理費用リフォーム・リノベーション

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アパートをリフォームする際に活用できる補助金とは?

アパート経営を続けていく上で、アパートのリフォームにかかる費用は大きな負担となります。しかし、リフォームに使用可能な補助金があるとしたらどうでしょうか。
 
ここではリフォームに活用できる「新たな住宅セーフティネット制度」関連の補助金についてご紹介します。

アパートリフォームにかかる費用

アパートのリフォーム費用は部屋にどのような設備を備えるか、どんな資材を使用するかといった要素によって大きく異なってきます。ただ、目安として言うなら、部分リフォームの場合で20万円~100万円といったところが相場でしょう。
 
また、スケルトンリフォーム(フルリフォーム)の場合には300万円~2000万円ほどかかることになります。

アパートのリフォームに活用できる補助金とは?

アパートのリフォームに活用できる補助金とは?

決して安いとは言えないアパートのリフォーム費用ですが、国土交通省により2017年10月25日に施行された「新たな住宅セーフティネット制度」を利用すると、補助金を得られる可能性があります。

「新たな住宅セーフティネット制度」は、2017年4月に交付されたいわゆる「改正住宅セーフネット法」に基づいた制度です。その内容は主に、

  • (1)住宅確保要配慮者(低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子供を養育する者、その他住宅の確保に特に配慮を要する者)向け賃貸住宅の登録制度
  • (2)登録住宅の改修・入居者への経済的支援
  • (3)住宅確保要配慮者のマッチング・入居支援

の3つから成っています。

アパートのリフォームと関係があるのは、このうち(2)の登録住宅の改修への経済的支援です。

ただし、補助金を得るにはまず、(1)の住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅として、都道府県などに登録することが必要となります。
その際は、床面積が一定の規模以上であること、耐震性能を備えていることなどの登録基準に適合している必要があります。
 
また、改修費の補助を受ける場合には、入居者を要配慮者に限ることも条件となります(ただし、受け入れる要配慮者の属性について選択することや条件を付けることは可能)。

補助対象工事として設定されているのは以下の工事です。

共同居住用住居への用途変更、間取り変更、耐震改修の工事

これらの工事を含む場合は最大100万円/戸の補助金が出ます。
なお、共同居住用住居とは、血縁関係に因らない2以上の世帯が、各専用の居室を備え、プライバシーが確保でき、共同利用のための居間や食堂を持つ住居のことです。間取り変更とは例えば、間仕切りの設置などが挙げられます。

バリアフリー改修工事

最大50万円/戸(改修工事に要する費用の3分の1以内の額)の補助金が出ます。バリアフリー改修工事には、手すりの設置工事、段差解消工事、廊下や出入り口の拡張工事、階段の改修工事、エレベーター設置工事などが含まれます。

居住のために最低限必要と認められた工事

最大50万円/戸(改修工事に要する費用の3分の1以内の額)の補助金が出ます。ただ、この工事は専門家による診断などによって居住のために補修・改修が必要であるという指摘を受けて行う工事のことです。

すでに賃貸住宅して使用していた場合は補助対象とはならず、3ヶ月程度以上空き家であった場合が対象となります。

居住支援協議会等が必要と認める改修工事

最大50万円/戸(改修工事に要する費用の3分の1以内の額)の補助金が出ます。この工事は住宅確保要配慮者の住環境を改善するための工事が対象です。

例えば車椅子対応台所の設置など入居者の身体などの状況に応じて必要になる工事、転落防止など安全性能の向上工事、防火・消火対策工事、防音性・遮音性の向上工事などが該当します。

なお、「新たな住宅セーフティネット制度」を利用すると、登録した住宅(アパート)が専用ホームページに掲載されて広く周知されます。居住支援協議会に参画する不動産関係団体、居住支援団体、自治体のネットワークによって、入居者の確保がしやすくなることもメリットです。

「新たな住宅セーフティネット制度」は住宅を確保するのが困難な人たちに対して住居を提供することを目的とした制度です。その趣旨に賛同するのであれば、アパートのリフォーム用の補助金を得ることを視野に入れつつ、住居提供者となることができます。
 
この新しい制度の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人:株式会社ラルズネット 編集部