アパート経営をするときには自己資金を確保しておくことは必須ですが、具体的にいくらあれば始められるのかとなると難しい問題になります。
経営をする上でどのような費用が発生するかを確認して、必要予算を見積もれるようにすることが大切です。
アパート経営を始めるために必要な初期費用とは
アパート経営を始めるためにはアパートを手に入れることがまず必要です。物件を手配するときには購入費用に加えて諸費用がかかるので注意しなければなりません。
諸費用はローンで支払えないことから現金で予算を確保しておく必要があります。不動産会社の仲介によってアパートを購入したときには仲介手数料を払わなければなりません。
通常は購入価格の3%+6万円を請求され、諸費用の中でも最も大きくなる場合が多いのが特徴です。
ローンを使用するときには事務手数料と保証料が必要になります。物件を取得したときには登記をするための登録免許税がかかり、司法書士に依頼した場合には司法書士手数料も払わなければなりません。
また、不動産の取得により不動産取得税も発生するので注意が必要です。売買やローンの契約書を作成する際には額面に応じて適切な印紙を貼付する義務があるため、印紙税も納めることになります。
この他にも不動産が地震や火災などによって損傷したときのために火災保険に加入するのが一般的であり、ローンを利用するときは保険への加入が条件になっているのが一般的です。
内容は選ぶことができますが、火災保険料も購入時点で払わなければなりません。このような諸費用はローンの頭金とは別に必要なものなので、ローンを組むときには現金を頭金に使い過ぎないようにすることが大切です。
アパートの購入に必要な手持ちの予算とは
アパートを購入あるいは建築するときには不動産投資ローンを利用すると大半の資金を借り入れてまかなうことができます。
以前はフルローンで購入できることもありましたが、あまり一般的ではなくなりました。貸し倒れをするリスクを金融機関が負わなければならないからです。
ローンを返済できなくなった場合にはローンで購入したアパートを金融機関に渡すことになり、金融機関はアパートを売却することで貸したお金をできる限り取り戻します。
それまでに起こる物件価値の低下を考慮するとおよそ2割〜3割の頭金を要求しておくと無難というのが業界で定説になっているのが現状です。
物件によって積算評価や収益性が異なるため、極めて良好なアパートを探し出すことができた場合にはほとんど自己資金がなくても購入できる場合もあります。
それでも1割程度の頭金は必要となるのが一般的です。特に新築アパートを購入したときには経営によって新築という付加価値が失われるため、アパートの売却金額は購入金額に比べて低くなります。
そのため、頭金の要求額も高めになりやすく、購入金額の3割前後が必要とされるのが通常です。
アパートを建てたいときに必要な予算とは
アパートを建てて経営するときにも最初に諸費用がかかります。
購入の場合と異なるのは仲介手数料がかからないことですが、登録免許税や不動産取得税などの税金や、ローンの事務手数料、保証料などは必要です。アパートの規模にもよる違いはあるものの、建築費用の5%程度が諸費用としてかかります。
また、土地から探す場合は土地の購入費用と諸費用もかかるので注意が必要です。土地の手配には仲介を利用するのが一般的なので仲介手数料がかかり、通常は手付金として購入価格の10%は現金で用意して前納しなければなりません。
そのため、土地についても購入価格の2割〜3割程度の現金予算を用意しておく必要があります。
どの程度の手持ち資金を残しておくべきか
アパートの購入や建築にかかる費用と諸費用を用意するのに加えて、当面の運転資金を確保しておくことは重要です。
手持ち資金としてどの程度を確保しておけば良いかはケースバイケースですが、およそローンを半年から一年間は払えるように予算を確保しておくのが無難とされています。
これはアパート経営をしていても想定していた通りに家賃が入らず、ローンの返済ができなくなるリスクがあるからです。空室リスクがあって家賃収入が下がることはよく知られています。
それに加えて、地域的に家賃相場が低下するリスクもあるため、経営がうまくいって満室を維持できたとしても家賃収入が下がることがあるのです。
また、滞納リスクもあるため、思ったように家賃を回収できない可能性も否定できません。このようなときに空室対策や家賃回収の手配をするための資金も必要と考え、十分な資金を手元に残しておくことが安全策になります。
アパート経営に必要な自己資金は見積もるのが大切
アパート経営をするためには物件の手配をして、購入や建築に用いたローンの返済を行っていかなければなりません。諸費用と頭金だけでなく、その後の運転資金にも困らないようにすることが大切です。
アパート経営にはリスクがつきものなので、余裕を持って資金を用意しておくと多様な局面に対応できます。少なくとも必要な資金がいくらかを試算した上で、どの価格帯のアパートを手に入れるかを考えることが重要です。
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