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入居率アップに向けて! 3点ユニットバスの分離工事の費用と流れ

収益物件の入居率をアップさせたいと考えている方も多いことでしょう。

アパートやマンションなどの賃貸管理をしていて空室ばかりでは、困りますよね。

入居率が低くなってしまう原因はさまざまなものがありますが、3点ユニットバスが空室の原因につながっている場合があります。

今回は、入居率アップに向けた3点ユニットバスの分離工事についてご紹介します。

3点ユニットバスの分離工事を行うときに考えるべきこと

3点ユニットバスの分離工事を行うときに考えるべきこと

まず、工事を検討する前に空室の原因が本当に3点ユニットバスなのかということを良く考えましょう。

他に原因がある場合は、分離工事をしても入居率がアップしない可能性が高いためです。

そして、本当に3点ユニットバスが原因だったとしても分離工事をせず入居率がアップする方法があるかもしれません。

例えば、壁の色を変えて室内の雰囲気を明るくしてみるなどです。

分離工事をして家賃が上がり、さらに入居者が減る事態にならないためにも慎重に計画を立てましょう。

入居者にとっての3点ユニットバスのメリット・デメリット

実際に住む入居者にとって3点ユニットバスはどのような印象を持たれているかを知っておくことで、分離工事をするかしないか判断ができる場合があるのでターゲットにあわせて検討してみましょう。

メリット

3点ユニットバスの物件の場合、家賃がお手頃な場合が多いことです。

毎月払わなければいけない家賃を節約できるのは、入居者にとってとても助かります。

次に、掃除が楽だということも挙げられます。

セパレートではお風呂とトイレを掃除する際、移動しなければいけません。

ところが、3点ユニットバスは一度に掃除を済ませることができます。

そして、毎日シャワーを浴びるだけの人にも適しています。

セパレートだと、シャワーのみの場合はバスタブを使わないので無駄になってしまうこともあるためです。

3点ユニットバスではバスタブで体を洗うため、無駄を省くことができます。このように、3点ユニットバスにはメリットがいくつもあるのです。

デメリット

反対にデメリットもいくつかあり、その一つがシャワーから出るお湯や湯船から溢れたお湯によって、床やトイレットペーパーが濡れてしまう可能性があることです。

そのため、湯船に浸かりたいと思っていても面倒になってしまいます。

その他に、バスタブの中で体を洗うしかないので狭くて洗いにくいということも。

全体的に窮屈で、シャンプーやコンディショナーを置くためのスペースがないことが多いので、利便性が悪いというイメージを持たれている方が多いようです。

さらに、友人などが泊まりに来た時に入浴中は、他の人がトイレを使えないため困ることもあります。

最後に、湿気が溜まりやすくカビが発生しやすいことも入居者にとってはデメリットとして考えられています。

分離工事の費用相場と特徴など

分離工事の費用相場と特徴など

分離工事をすると決めたら、事前に費用相場や工事方法ごとの特徴を把握しておきましょう。

仕切りを入れる工事

3点ユニットバスの間に戸を設置する工事の費用は、だいたい20万円から30万円。

バスタブとトイレの間に引き戸または開き戸を設置し、別々の空間になるように仕切ります。

メリットは、費用が一番お手頃なことです。

デメリットは、戸があってもカーテンで仕切られているのとあまり変わらないかもしれないこと。

しかも戸を設置する位置に洗面台がある場合は、それを撤去し新設することで追加料金が約30万円かかります。

トイレを新設する工事

別の場所へトイレを設置し2点ユニットバスにする工事は、だいたい100万円以上。

クローゼットのスペースや室内の一角をトイレになるように工事し、元あったトイレは撤去します。

メリットは、文字通りバス・トイレ別になること。

デメリットは、費用がかかることとクローゼットや室内の一角がトイレになり狭くなることです。

分離型ユニットバスに交換する工事

現在の3点ユニットバスのサイズに合う分離型ユニットバスに交換する工事の費用は、約60万円から80万円。

別々の空間になるため、出入り口も2つに変わるのです。

メリットは、室内などが狭くならずバス・トイレがしっかり別々になること。デメリットは、バスタブが小さくなることです。

工事を行う際の流れ

まず初めに、分離工事を頼みたい企業に電話やメールで問い合わせましょう。

次に、現状を調査するため社員の方が現場を訪れます。

その際に、どういう風に分離したいかなど要望をしっかりと伝えましょう。

そしてその場で、要望を叶えるプランの提案と見積もり作成が行われます。

そのプランと見積もりに納得したら契約です。

それから企業では、社員同士で分離工事の打ち合わせが行われます。

この打ち合わせをすることによって、段取りが整いスムーズに分離工事が進むのです。

そしてついに、分離工事開始です。

おそらく、社員の方から分離工事の内容が書かれた用紙などを渡されるので、間違いがないか確認して下さい。

分離工事は、解体、撤去、設置、復旧の順番に行います。

工事にかかる日数は、だいたい2~4日ほどです。

分離工事が完了すると、正常に使用できるかどうか検査が行われます。

検査に異常がなく自分自身でも納得したら、いよいよ引き渡しです。

企業によってはアフターメンテナンスがついていることもあります。

入居率アップには、入居者のメリットを優先させる

空室の原因が3点ユニットバスである場合は、分離工事を行うか検討すべきです。

しかし分離工事にはかなり費用がかかる場合もあるため、事前に費用対効果を計算しておくのが良いでしょう。

分離工事のパターンは3つありますが一番デメリットが少ないのは、現在の3点ユニットバスのサイズに合う分離型ユニットバスに交換する工事です。

しかし、一番優先すべきなのは入居者が気に入って下さるかということです。

デメリットが少ないという理由で分離工事のパターンを選んでも、入居者にとって一切メリットにならない可能性もあります。

入居者のメリットを優先して考えてこそ、入居率がアップするのです。

この記事を書いた人:株式会社ラルズネット 編集部