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事故物件へ投資していくメリット・デメリット
物件購入
2018/06/11 2018/07/05

事故物件へ投資していくメリット・デメリット

株式会社ラルズネット 編集部

メリット購入デメリット

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事故物件へ投資していくメリット・デメリット

利便性のいい立地や設備の整った物件は、投資目的でも魅力的です。
 
しかし、総じてそういった物件は購入費用が高く、なかなか効率的に運用することが難しいという側面があります。
 
そこで注目されているのが事故物件です。安く手に入れられますが、知っておきたいデメリットや注意点を押さえておく必要があります。

事故物件の定義とは

事故物件へ投資していくメリット・デメリット

事故物件とは、殺人事件や自殺などの歴史的事実があった物件のことを言います。病死などの自然死や孤独死は事故物件には含まれないことを押さえておきましょう。

このような事実があった物件は「いわくつき物件」とされ、通常の物件より借り手が付きにくくなってしまいます。借りる際にどうしても嫌悪感を覚えるからで、これを心理的瑕疵といいます。

貸し手としても事故があった事実を伏せておきたいところですが、事故があった事実は借り手に伝えなければならない義務があります。
とはいえ、最初からおおっぴらにするのではなく、「瑕疵あり」や「告知事項あり」といった形で最初に明記しておき、後から詳しく事情を説明するという流れが一般的です。

事故物件には告知義務が存在するものの、明確なルールは存在しません。告知をいつまで、そしてどの範囲にまで行うかは、建物を管理する不動産会社や事件の内容、規模や地元住民の周知具合によって異なります。
 
自殺があったシングル向けの回転が早い物件の場合、判決では2年程度の告知義務があるとされており、これを目安と考えている人が多いです。
 
ただしこれは一例です。例えば殺人事件などより凄惨な事件が起こった場合は、告知義務もそれに応じて伸びると考えなければなりません。

また、事故後最初の入居者に対しては告知義務があるものの、その次の入居者には告知をする必要はないとされています。
つまり、入居者を1人はさめば、通常の物件として運用することが可能になるのです。
 
ただしこれは、「最初の入居者の入居期間が極端に短い場合」や「発生した事故が極めて凄惨な場合」には当て嵌まりません。
人を雇って事故物件に住まわせ、告知義務を回避するという手段は使うことができないので、注意が必要です。

事故物件へ投資することのメリット

事故物件への投資最大のメリットは、その利回りです。

不動産投資で効率よく利回りを出すには、物件をできるだけ安く手に入れる必要があります。
物件の購入に多額のお金がかかってしまうと、その後上手く住人を見つけられたとしても高い利回りは期待できません。その点、事故物件は、似たような条件の物件に比べると格段に安く手に入れることができます。
 
つまり借り手さえ見つけることができれば、一般的な不動産投資よりも高い利回りが期待できるのです。

事故物件投資のデメリットは

事故物件へ投資するデメリットで最も多いのが、事故物件に対する心理的瑕疵が、自分が考えているよりもはるかに大きく捉えられてしまっている場合です。
 
自分では大丈夫だと思っていても、それはあくまで貸し手としての感覚です。実際に住む人からしてみれば「安くてもそんな部屋は借りたくない」と思われてしまうかもしれません。
 
借り手が付かなければ当然その部屋は空き部屋になってしまい、利回りを出すどころか、維持費や修繕費だけがかかるようになってしまうかもしれません。

上手く借り手が見つかったとしても、当初考えていたよりも賃料を下げなければならなくなると、当然期待していた利回りは出ません。その点もしっかりと把握しておきましょう。
 
事故物件への投資を考えているなら、物件選びの段階からかなり慎重になる必要があるのです。
安易に手を出してしまうと、動かせない資産を抱えて大損してしまう可能性もあります。

購入の際に知っておきたいポイント

事故物件を購入する際のポイントをいくつか紹介しますので、購入時の参考にしてみましょう。

心理的瑕疵ができるだけ低い物件を選ぶ

投資目的で事故物件を購入する場合は、デメリットを極力小さくすることが肝心です。そのためには物件のチョイスを慎重に行う必要があります。
 
殺人事件など2人以上の人間が関わる事件は凄惨な印象が強くなりますし、周辺住民の周知度も上ります。
 
また、入居希望者への告知義務も、自殺などと比べると長期化することが多いです。
よほどの場合を除いてこういった心理的瑕疵が大きくなる物件は避け、より入居者の精神的負担が少ない事故物件を選ぶことが重要です。

物件のイメージアップを図る

設備投資を行って快適性を良くしたり、リノベーションやリフォームによって物件の印象を上げたりすると、事故物件としてのネガティブな印象を薄めることができます。
それと同時に資産価値も上るので、より高い賃料で貸し出せるようになるかもしれません。リノベーションやリフォーム、設備投資には当然お金がかかります。
 
そのため、事故物件を購入する際は予算ギリギリ一杯を物件購入に使うのではなく、イメージアップ費も最初から予算として組み込んでおきましょう。
 
もちろん、固定資産税や一般的な修繕費など、通常の物件購入に必要な予算も考えておく必要があります。

事故物件の購入は少ない費用で購入ができる魅力があるものの、すぐ借り手が見つかるとは限りません。
 
適切な判断を行うためにも、ある程度余力を持った状態で進めることが、事故物件投資では重要になります。

この記事を書いた人:株式会社ラルズネット 編集部

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