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学習コラム「教えて!連合隊」物件購入借地権の地上権と賃借権の違い
借地権の地上権と賃借権の違い
物件購入
2018/12/14 2018/12/14

借地権の地上権と賃借権の違い

株式会社ラルズネット 編集部

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借地権の地上権と賃借権の違い

自分が住む家や事業を営むために建物を建てたくても、その土地が自分の物ではなければ、勝手に建物を建てることは違法行為になります。

自分で土地を持っていない場合には、他の人が所有する土地を借りて建物を建てます。

その時に設定する権利が借地権です。借地権の内容を詳しく紹介するとともに、起こりがちなトラブル事例についても紹介します。

借地権には地上権と貸借権の2種類がある

借地権には地上権と貸借権の2種類がある

実際に建物を建てる人と土地を保有している人が違うときには、「借地権」を設定する必要があります。

借地権とは、第三者の土地を借りて、その土地の上に自己所有の家や建物を建てることができる権利のことを言います。

借地権が設定された土地に建物を建てると、土地は土地を所有する人の物、建物は建てた人が所有する物という法的な区別がしっかりとできることになります。

この借地権の中には地上権と貸借権(土地貸借権)の2つがあります。

地上権も貸借権も建物を所有することを目的とした借地権ですが、権利の強さに違いが見られます。

地上権では、この権利を持つ人は、地主の承諾を得なくても地上権を登記して第三者に譲渡したり、賃貸したりすることが自由にできます。

土地に対して強い権利を持つことになります。

一方、貸借権とは土地の賃貸人の承諾を得た上で、土地を間接的に支配する権利です。

この権利を登記するときには、地主の承諾が必要で、第三者への譲渡や賃貸をするときにも地主の承諾が必要になります。

地上権と比べると権利が持つ力は弱いです。

地上権と貸借権の具体的な違い

地上権と貸借権では、それぞれ権利、登記、地代、譲渡、存続期間、などにどのような違いがあるのでしょうか。

まず、地上権と貸借権では土地に対する権利の強さは、圧倒的に地上権の方が強いです。

次に、登記に関する違いは、地上権の方は、借地権の所有者が地上権を希望した場合、地主は地上権の登記に応じる義務があります。

貸借権の方には、地主には登記の協力義務はありません。

なぜなら、借地権者が所有する建物の登記をしたことによって、貸借権と同様の権利が得られるからです。

地上権は登記の義務があり、登記簿に地上権設定と記載されるので、登記簿を見れば地上権が設定してある物件であることがすぐに分かります。

地代については、地上権は地代を払わない契約でも成立しますが、地代を払う契約がほとんどです。

貸借権は必ず賃料の取り決めが必要となります。

また、第三者への譲渡についは、地上権は地主の許可無しで譲渡ができます。

一方、貸借権は地主の許可が必要です。

貸借権は、建物の利用目的が終われば、土地を土地の所有者に返すことが前提の契約です。

そのため、建物の改築やリフォームなど、耐用年数を伸ばす行為を行うときには地主の許可を得なければいけません。

最後に、存続期間は、地上権は永久とすることも可能です。貸借権は、20年を超えることはできませんが、都度更新をすることができます。

地上権、貸借権はどちらも借地借家法の適用を受けます。

地上権と貸借権はどちらが採用される?

地上権と貸借権はどちらが採用される?

地上権とは、土地の所有者はいてもその土地の上に建てられている建物部分の支配権はほぼ地上権所有者が持つということになります。

地上権は土地の所有者に対しては不利な面が多すぎます。

したがって、実際には地上権はほとんど採用されておらず、貸借権が採用される場合がとても多いです。

もし、土地の所有者が変わったとしても、その建物を登記していれば貸借権は有効です。

地上権を設定する場合

地上権はどんな時に採用されているのかと言うと、土地の上に建物を建てても、さらにその上に鉄道の高架や高速道路が建てられたり、地下には地下鉄が走っていたりする場合があります。

このような高架の鉄道や高速道路、地下鉄線路などには地上権が設定されていることが多いです。

地上権を持つことで、土地を所有しているのとほぼ変わらない権利になるので、鉄道や道路の補修なども土地の所有者の承諾を得なくても、鉄道会社などが独自の判断で補修を行うことが可能になります。

貸借権のトラブル事例

一般的には借地権のほとんどが貸借権です。

この貸借権自体は登記をしていないことが多いので、トラブルになることもしばしば起こっています。

そして、トラブルの多くは相続のときに発覚します。

例えば、借地権者が亡くなると、相続が発生しますが、相続人が決まらず建物の登記ができない場合があります。

また、借地契約書はあるのに建物を登記していなかったというものや、長年に亘って借地権者が住んでいるのに、借地契約書がない場合も少なくありません。

その他にも、一筆の土地上にいくつも建物があり、借地の境界線が定まっていない場合や、建物の下水やガスが隣の借地権者の敷地に入っている場合など、曖昧な境界線であることがよくあります。

借地権は相続税の課税評価の対象に含まれます。特に借地権がある建物が商業地にある場合などは相続税の評価額が高くなることが多いです。

この時、納税資金は現金で納めなければいけないので、預貯金などで相続税の納付ができなければ、不動産を売却して相続税納付に充当しなければいけなくなる場合もあります。

相続をする人が困らないように、弁護士や税理士など専門家に相談するなどして、トラブルになりそうな問題は早めに解決しておくことが大切です。

この記事を書いた人:株式会社ラルズネット 編集部

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