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学習コラム「教えて!連合隊」物件購入オーナーチェンジで不動産管理会社の変更を行う際にすべきこと
オーナーチェンジで不動産管理会社の変更を行う際にすべきこと

オーナーチェンジによって中古物件を購入した場合、旧オーナーから賃借人との賃貸借契約をそのまま引き継ぐことが可能です。

これにより、投資収益の発生期間を大幅に短縮することができる点はオーナーチェンジの大きなメリットといえます。

しかしながら、オーナーチェンジによって不動産管理会社を変更する場合にはいくつか注意すべき点があります。ここでは、不動産管理会社変更時の注意点について確認します。

不動産管理会社を変更する前に確認すべき注意点

不動産管理会社を変更する前に確認すべき注意点

不動産管理会社を変更する際には、まず契約書の解約条項を確認することが先決です。

一般的に解約予告期間は3か月前後で設定されているケースが大半ですが、契約内容によっては半年以上となっている場合もあります。

この解約予告期間中に、新管理会社への業務引き継ぎの他、入居者への通知など事前準備を行うこととなりますので、スケジュール的に無理がないか注意が必要です。

また、解約を通知すると、解約日までの期間、旧管理会社の動きが悪くなることが懸念されます。

特に、空室があって解約予告期間中も入居者の募集を並行しておこなう場合などは、解約予告期間が不動産の繁忙期(1月~3月など)にかからないようにしましょう。

尚、この解約予告期間は「解約予告不足期間分の委託料」を支払うことで即時解約が可能な条項も設定されていることがあります。

引継ぎ期間や入居者募集などの状況に合わせて、契約書を確認の上、必要に応じて交渉する準備が必要です。

次に、賃借人の連帯保証人として「保証会社」と契約している場合は移管手続きが必要となります。

但し、移管とはいっても基本的に保証会社の引継ぎは不可能であるケースがほとんどであり、「新たな保証会社と契約してもらう」または「新たに連帯保証人を取り付けてもらう」などの対応が必要となります。

新たに保証会社と契約してもらう場合、賃借人は改めて保証料を支払う必要がありますが、オーナーチェンジは所有者側の一方的な都合であるため、費用負担について賃借人の承諾を得ることは困難であると言えます。

その場合、保証料の一部または全部をオーナー側で負担するなど、賃借人との調整が必要となりますので、事前に契約内容を確認の上、交渉に備えておきましょう。

不動産管理会社変更の手順

既存の不動産契約書を確認し、現管理会社の解約条項や保証会社について情報を収集したら、新管理会社の選定に入ります。

特に、現契約の内容については、新管理会社にも確認してもらい、解約までのサポートを積極的に受けるようにしましょう。

新たな契約に相違点などがあれば、事前にしっかりと説明を受けることで、後々のトラブルを回避することにも繋がります。

新管理会社との契約を決定したら、いよいよ旧管理会社へ解約の通知を発信します。

書面による解約通知であることは勿論のことですが、大切なのは旧管理会社に対しても丁寧な対応を心掛け、心証に留意する点です。

旧管理会社には、解約予告期間中にも通常の管理対応や引き継ぎなど、大いに協力してもらう部分があります。

解約が決定しているとはいえ契約期間中なわけですから、旧管理会社には通常通り業務を履行する義務がありますが、心情的なものを考慮しても「より良い業務」とはならないことが懸念されます。

このため、オーナーチェンジによる管理会社変更の際は「旧管理会社に協力してもらう」というオーナーの姿勢が大切です。

解約通知書には、これまでの貢献を労うような一言をそえて、可能であれば口頭電話などでも担当者へ感謝を伝え、業務引き継ぎへの協力を丁重に申し入れると効果的です。

次に、入居者への通知方法ですが、「管理会社の変更」と題して新管理会社の社名、所在地、連絡先の他、賃料の振込口座や変更日時を明記の上、書面にて通知します。

また、賃料の自動口座振替や自動送金などのサービスを利用している入居者に対しては、別途案内などの対応を要します。

新管理会社と相談の上、通知時期などについて決定するようにしましょう。

さらに、契約書などの保管書類や敷金及び預り金の他、請求入金履歴表などのデータについては、新管理会社に主導権を委ねて、解約予告期間中に管理会社間にて速やかに実行できるよう積極的なサポートを依頼しましょう。

最もトラブルが多い?賃料振り込み先口座の変更通知

最もトラブルが多い?賃料振り込み先口座の変更通知

不動産管理会社変更の際、最も危惧すべきトラブルは賃料口座の変更通知です。

多様な詐欺事件が発生している昨今、賃料の振込先口座変更に係る通知は、慎重におこなう必要があります。

新旧管理会社とオーナーとの3者連名による通知で、変更の経緯について概要を記載するなど、入居者の心理的な負担を軽減するよう丁寧に明記するようにしましょう。

戸数によっては困難なケースもありますが、事前に電話などで入居者へ直接説明の上、各戸へ書面通知すると良心的であると言えます。

また、管理会社変更通知を共用部に掲示する場合は、掲示する場所にも注意が必要です。

誰でも入れるエントランスホールなどに大々的に掲示した場合、悪質な業者の標的となるリスクも発生します。

事前の口頭連絡の際、入居者へお知らせの掲示場所なども通知しておき、階段室やエレベーター内など、指定の箇所へ掲示することで、こうしたリスクも軽減させることが可能です。

管理会社の変更通知は、最低でも変更日の1か月前~2か月前に実施することが望ましいといえます。

しかし、旧管理会社の即時解約など、状況によっては急な通知を要する場合もあります。

この場合、管理会社の変更通知は必ずしも事前通知である必要はありません。

結果として事後報告となったとしても、上記の対応をしっかりおこなうことでトラブルは未然に防ぐことが可能です。

新管理会社の問い合わせ先を明記し、入居者からのコンタクトにも柔軟に対応できるよう準備が必要です。

不動産管理会社の円滑な変更のために必要なこと

オーナーチェンジに伴う不動産管理会社の変更を円滑におこなうためには、「契約内容の整理」と「心理的負担の軽減」が重要です。

旧管理会社との既存契約内容をしっかりと確認の上、新管理会社主導の積極的なサポートを軸に、解約予告期間中でのスムーズな引き継ぎの計画を立てます。

その際、少しでも旧管理会社の協力を得られるように、オーナーとして丁寧な応対を心掛けましょう。

また、入居者への通知には細心の注意を払って、様々な心理的負担を軽減させることが大切です。

この記事を書いた人:株式会社ラルズネット 編集部