×

HOME 学習コラム「教えて!連合隊」 物件購入 不動産投資で任意売却物件を購入する際の注意点
不動産投資で任意売却物件を購入する際の注意点
物件購入
2019/11/05 2019/11/05

不動産投資で任意売却物件を購入する際の注意点

株式会社ラルズネット 編集部

収益物件全般アパートメリット注意点購入リスク

ポストLINEで送るPocketはてブFollow on Feedlyメール

ポスト LINEで送る

不動産投資で任意売却物件を購入する際の注意点

任意売却された物件はローンの返済中に手放されることになるので、築年数も浅めで価格もリーズナブルな場合があります。

しかし、だからと言って必ずしも狙い目とは限りません。

特別な注意点もあるので、購入する前にしっかりと検討することが大切です。

任意売却物件ってなに?

不動産物件を購入する際にはローンを組むことが一般的です。

ローンを返済できなくなった時には、基本的には債権者の方は裁判所に競売を申し立てるケースが多くなります。

この場合、債務者は当該物件を失ってしまうことになりますが、競売が行われても、必ずしも借金した分の額が返済できるとは限りません。

もしも売却価額が返済に足りない場合には、債務者は家を失った上に負債も抱えたままのため、経済的には非常に厳しい状況になってしまいます。

これでは債権者の方も残額を回収するのは困難になるので、任意売却を活用するケースも多いです。

任意売却は返済が滞った時に、裁判所に競売を申し立てるのではなく、債務者が自分の意思で第三者に物件を売却すると言うものとなります。

この時には債務者が債権者側と協議し、予め合意しておくケースが一般的です。

両者の合意で柔軟に契約ができるので、多少は借金に返済できない部分が残っても、これは分割払いにするなどの約束をしておくことができます。

両者が任意で売却を進めるので、競売と違って法的な強制力はありませんし、面倒な手続きも必要ありません。

また競売では情報が公開されるのでプライバシー面でもリスクがありますが、任意売却ではこのような心配は少ないです。

残債の返済にしても競売は一括返済を迫られますが、任意売却では自由に決められるなどの特徴もあります。

任意売却では抵当権との兼ね合いが心配になる方も少なくはないでしょう。

不動産のローンに際しては、抵当権が設定されているケースが多いです。

抵当権は物件を担保に差し入れておき、返済が滞ったら権利を発動して、土地や家屋を債権者が差し押さえて競売に掛けると言うものとなります。

抵当権が付着した物件を購入すると、競売などを発動されたら持ち主は所有権を失うリスクもありますが、任意売却の際には抹消されていることが大半です。

不動産投資において任意売却物件を選ぶメリット

比較的新しい状態の不動産を、リーズナブルな価格で入手しやすいのが任意売却された物件の特徴です。

上手に探していけば、極上なコンディションの物件でも市場価格よりも安く手に入る可能性があります。

任意物件を狙うことで、掘り出し物件に出会えるケースもあるでしょう。

任意売却物件を入手する際には気をつけたい点

任意売却された物件は安価なものの、瑕疵担保責任が免責になるなど、買主にとって嬉しくないポイントもあります。

瑕疵担保責任は物件が引き渡された後、隠れた欠陥やトラブルが見つかると、売主が修復などの義務を負うと言うもの。

これが免責になる場合は、購入後のトラブルは自己責任となるので、物件を見る目の確かさが要求されます。

また、任意売却では売却契約の締結まで時間がかかりやすいのもデメリットです。

競売と違って買主と売主が任意に交渉するのですが、これにローン債権者の方も絡んでくることになるので、交渉が難航するケースもあります。

他の注意点としては明け渡しの際の残留物が挙げられるでしょう。

一般的には売主が荷物を処分するように約定するものの、これを処理しきれずに不用品が残されていくケースがあります。

このような場合ではうかつに手を出さずに、仲介を依頼した不動産会社などに相談していく方が、安心性が高いです。

任意売却物件を上手に入手するコツとは

不動産投資で任意売却物件を購入する際の注意点 まず購入する前には、物件の管理状況を確かめることが大切です。

物件の状態をしっかりと確かめつつ、管理費や修繕積立金にも延滞や不払いがないかどうかをチェックしておきましょう。

管理費や修繕積立金は不動産会社に問い合わせれば、教えてくれます。

事前の確認事項としては、抵当権の有無については気をつけておきたいポイントです。

抵当権が付着しているままでしたら、購入した後も権利関係でトラブルが生じかねませんから、抹消されているかどうかは必ず押さえましょう。

ここでは抵当権の消滅につき、債権者の同意があるかどうかが鍵と言えます。

既に競売や差し押さえが発動されているような場合もありますので、これも購入前には要チェックです。

差し押さえが進んでいるような場合、そのまま購入するとトラブルになりえます。

このリスクを回避するために、競売や差し押さえが取り下げられているか、または、その手続きが進んでいるかを確認しましょう。

購入の際には手付金の額はなるべく控えめにした方が安全です。

手付金は契約の証明などの形で発行しますが、任意売却の際には売主が経済的に切羽詰まっているわけですから、これを持ち逃げするケースが見当たります。

このリスクを避けるために金額を低く設定し、かつ、売主に直接手渡しをしないことも大切です。

任意売却は上手に活用することが大切

不動産物件の任意売却について紹介してきました。

投資目的で購入する際には、メリットも多くて上手に購入すれば魅力があるものの、気をつけたい点も少なくはありません。

このために検討する際はより慎重にことを進めていくことが大切と言えるでしょう。

不動産会社などのプロのサポートも受けながら考えていくのも選択肢です。

この記事を書いた人:株式会社ラルズネット 編集部

この記事に関連するキーワード