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不動産の売却における簿価とは?
出口戦略
2018/05/24 2018/06/18

不動産の売却における簿価とは?

株式会社ラルズネット 編集部

収益物件全般売却

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不動産の売却における簿価とは?

不動産を売却する時に簿価がとても大切になってきますが、多くの方は簿価と聞いて何の意味だろうと思うのではないでしょうか。
 
今回、そんな簿価について紹介し、不動産を売却する際にどのように関わってくるのか詳しく説明していきます。

簿価と時価の関係について

不動産の売却における簿価とは?

不動産を売却する際の簿価とは、簡潔に言うと住居などを購入した時の取得価格のことを言います。

元々は会計処理で使用される用語で、帳簿に記載されている価格のことです。
マンションや一戸建てなどの不動産を購入する際に支払った金額が簿価となりますが、築年数が上がるにつれてその不動産の価値はどんどん減少していきます。

例えば、一億円で購入した土地の価値がその後下がり9千万円になることがありますが、帳簿に記載される金額は最初に購入した価格、つまり簿価である一億円が記載されることになります。
もちろん、土地の価格が2億円に上がったとしても、簿価は一億円のままです。

そして、この簿価の反対となるのが時価です。
 
時価とは、不動産の市場価値のことを言い、商品を購入した時の取得価格、つまり簿価から使用消耗分や経年などを差し引いた価格が時価になります。
 
先ほど例に出した、一億円で購入した土地が9千万円に値下がった場合は、簿価は一億円、時価は9千万円ということです。
時価の計算は、景気の影響を非常に受けやすく、算数のように答えが一つというわけではありません。
 
不動産の時価を計算するためにはいくつかの方法があり、国家資格を持った不動産鑑定士に評価してもらう方法、固定資産税評価額と相続税評価額から計算する方法、そして不動産屋に査定してもらう方法があります。

投資目的で所有する不動産を売却する際の注意点

投資目的で所有する不動産を売却しようと考えた時に、残っているローンよりも高く売れれば損をすることはないと考える方もいるでしょう。
 
ですが、ここには大きな落とし穴があるので注意が必要です。不動産投資で利益に目を奪われていると、せっかくの収益が税金として持っていかれることがあります。

土地以外の不動産、マンションや一戸建ての建物は、減価償却できる、つまり経費化することができます。
というのも、どんな家でも築年数が30年以上を超えているものは、住みにくくなるものですし、建て替えが必要になってきます。
 
つまり、購入当時よりも明らかに家の価値が落ちているということです。これを、建物の価値が減価すると言い、減価するようなものに対してはその価値減少分を経費に認めるというのが減価償却なのです。

減価償却の計算方法は、その資産の種類によって異なってきますが、基本的に減価償却できる期間、つまり法定耐用年数にのっとって計算していきます。鉄筋コンクリート造の建物であれば法定耐用年数は47年、鉄骨造の場合は34年、木造の場合は22年と国税庁によって定められています。

所有する不動産を売却する際は、この減価償却費を計算に入れた簿価で取引することになりますが、築年数が長く減価償却が進んだ物件ほど簿価の値段が下がり、売却時に譲渡益が発生しやすくなります。
 
譲渡益には税金がかかりますので、せっかく稼いだはずの収益が税金で持っていかれるという事態を生んでしまうのです。

所有する物件を売却する際に損益計算をすることが大切です

所有する不動産を売却する際に損益計算をしておくことは大切です。
 
損益計算とは、売却したことで得た収入金額からその資産の簿価と譲渡費用を引くことで出すことができます。

つまり、売却損益=売却によって得た金額-(簿価+譲渡費用)となります。

家やマンションといった建物は所有する期間が経つほど価値が減少していきますので、使用期間中の減価償却費を購入時の金額から差し引いた分が、簿価となります。
 
ちなみに、親から相続した財産であったり、遙か遠い昔に購入した資産であったりした場合、当初の購入金額がわからなくなっている場合が少なくありません。
その場合は、売却金額の5%相当額を簿価とすることになっています。

次に譲渡費用とは、不動産業者に支払う仲人手数料、測量費用、売買契約書に張り付ける印紙代からリフォーム代など不動産売却する際にかかった諸費用のことを言います。
不動産を売却する際に要した支出、例えば打ち合わせのためにかかった交通費なども全て譲渡費用の中に含めることが可能です。

ちなみに、売却損益がプラスとなった場合、譲渡所得となり課税の対象になります。もしマイナスの場合は課税されることはありません。
 
所有する家が5千万円で売れ、簿価が3千万円で譲渡費用が5百万円であった場合、売却損益は1千5百万円のプラスとなります。そして、この譲渡益1千5百万円が課税の対象です。

譲渡所得の税率に関しては、短期譲渡なのか長期譲渡なのかによって異なってきますので、確認しておきましょう。
 
譲渡する年の1月1日時点で5年以下の所有である短期譲渡の場合、税率は39.63%になり、譲渡する年の1月1日時点で5年超の所有となる長期譲渡の場合は税率が20.315%です。

不動産売却時には簿価の仕組みを知っておくことが大切です

築年数が長い物件ほど減価償却も進んでいき、結果的に簿価の値段が下がっていくことになります。
 
不動産を売却することで単純に利益が出ると考えている方は、譲渡益が発生することで税金がかかるということを見落としがちですので、注意が必要です。
 
まずは、損益計算でいくら利益が出てくるのか計算することが大切になります。 

この記事を書いた人:株式会社ラルズネット 編集部

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