投資用の不動産物件を売却したいと考えた時、便利なのが不動産の一括査定サイトです。利用することで複数の業者に一括で見積もりが取れるサービスとして注目を集めているのですが、メリットだけではなくデメリットもあります。
そこで今回は、不動産の一括査定サイトのメリットやデメリットを解説します。
不動産一括査定サイトが無料で使える理由
不動産一括査定サイトとは、査定サイトが窓口となって売りたい不動産の見積もりを複数の不動産会社に一括で依頼することができるサービスのことを指しています。
査定サイトによっては独自に選んだ優良な不動産会社のみを取り扱っているところもありますし、自分たちの住んでいるエリアの不動産会社の中から好きなところを選択することができるところもあります。
これらの不動産一括査定サイトには色々な種類がありますが、共通している特徴として「利用する側は無料でサービスを使うことができる」点があります。
なぜ無料で不動産一括査定を受けられるのかというと、査定サイト側が不動産会社から手数料をもらっているからです。
そもそも不動産一括サイトは不動産会社からすると不動産の売買を検討している人たちを集めてくれる存在であり、手数料を払って登録しておくことで宣伝や広告料をかけなくても顧客を集めてくれるシステムとなっているのです。
特に投資物件に関しては売りたいと考えている人だけではなく買いたいと考えている人も情報収集で利用していることも多いため、不動産会社にとってのメリットも大きいとされています。
このように、不動産一括査定サイトは不動産会社などから手数料を得て運営されているので査定サービスを無料で提供することができています。
不動産一括査定サイトのメリット
申込みの手間を少なくできる
通常、売買したい不動産物件の査定を依頼する場合は不動産会社ごとに物件の情報を入力して査定依頼をする必要があります。
また不動産会社も自分たちで探さなければいけませんし、複数の不動産会社で査定額の比較をしたい時にはその作業を何度も繰り返さなければいけません。
不動産一括査定サイトを利用すれば1回の情報入力で一度に複数の不動産会社に見積もりを依頼することができるため、依頼する際の手間や時間を短縮することができます。
そのためできる限り早く投資物件を売却したいと考えている人や、一度に複数の見積もりを集めたいという人には大きなメリットとなっているのです。
信頼できる不動産会社を見つけやすい
投資用の不動産物件を売るのであれば、正しく価値を見出してくれたり評価してくれたりする不動産会社に売りたいと考えている人は少なくありません。
ただ自分たちでそんな不動産会社を見つけることは難しいほか、そもそも自分たちの住んでいるエリアや物件があるエリアにどのような不動産会社があるのかわからないという人もいます。
このような時に不動産一括査定サイトを利用すれば、エリア内で利用できる不動産会社をまとめて確認することができます。また査定を依頼することで直接電話やメールで連絡をもらえるので、そこで担当者と話をして信頼できるかどうかを比較することも可能です。
また悪質な不動産会社があるとサイト自体の信頼性に関わるため排除されやすいです。このため、ホームページなどの情報や一つ一つの不動産会社に査定依頼しているとわからない信用性なども一度にまとめて確認できるところもメリットといえます。
不動産一括査定サイトのデメリット
登録不動産会社に違いがある(一括査定サイトによって)
まずデメリットの一つとして挙げられているのが、一括査定サイトによって登録されている不動産会社に違いがある点があります。
これは一括査定サイトそれぞれの特徴と考えることもできる反面、登録されている不動産会社の質にもばらつきがあるという問題が考えられるのです。
独自の判定基準や選定基準を設けているところはある程度安心できるところもありますが、特にそのような基準もなく不動産会社を登録している一括査定サイトもないわけではありません。
このため、不動産一括査定サイトの質を見極めるためのデメリットとして知っておくべきポイントだと言えます。
不動産会社からの営業電話が増える
不動産一括査定サイトは複数の不動産会社に一斉に査定依頼を連絡するシステムを設けているため、受け取った不動産会社から一斉に連絡が来ることが多々あります。
これは不動産会社同士が顧客を取り合って競合しているために起きるデメリットで、人によっては1日に数件から数十件の連絡が一斉にかかってくる場合もあるようです。
しかも連絡手段の多くがメールではなく電話であることが多いほか、不動産会社によってはしつこく営業電話を繰り返してくるところもあります。
一括査定サイトによっては連絡をメールに限定できるところもあるほか、査定方法を指定することで営業電話を回避する方法もあります。
営業電話やしつこい勧誘などの迷惑行為を避けたい場合は、このようなサービスを提供している一括査定サイトを利用することも大切です。
査定内容がバラバラで迷いやすい
不動産の一括査定サイトだからこそのデメリットが、査定内容にばらつきがあるところです。
これは一括査定サイトの性質上仕方がない部分だとされているものの、あまりにも査定額が不動産会社によって異なると相場がどの程度なのか、どの程度の査定価格が妥当なのか判断がつかない場合もあります。
結果的にどこで不動産を売却すればいいのかわからず、初心者だと迷ってしまう人も少なくありません。
ただ査定価格がバラバラだからこそ、査定価格の相場に合っているかどうか・信頼できる不動産会社なのかどうか見極めやすいというメリットに繋がっているのです。
不動産売却時に一括査定サイトを賢く使うポイント
売却価格の高さだけで選ばない
初めて不動産売却を利用する場合、査定価格が高いところを選びやすい傾向があります。
ただ一括査定サイトでの見積もりや査定価格は実際に売却して得られる金額ではないため、場合によっては査定価格よりも大きく下がってしまうことも考えられます。そのため、売却価格の高さ以外のポイントも比較することが大切です。
机上査定を鵜呑みにしない
机上査定は、限られた物件情報で査定価格を算出する簡易的な査定方法です。
そのため机上査定がどれほど高く算出されたとしても、訪問査定を受けると大きく価格が下がってしまうことも珍しくありません。あくまでも簡易的な査定である点を理解して、訪問査定を依頼するところを見極める必要があります。
条件や事情をしっかり伝える
机上査定のように限定した物件情報しか伝えていなかったり条件や事情を話さずに売却を依頼したりしてしまうと、売却価格に悪影響を与えてしまう恐れがあります。
特に査定価格が下がってしまうような条件や事情を隠していると悪質だと判断されてしまうため、売却を依頼しても断られてしまうこともあるのです。
このため、条件や事情は一括査定サイトを利用する段階で伝えておくことが良いとされています。
売却目的をきちんと設定する
投資用の不動産物件を売却する場合、売却する目的は人によって様々です。
ただ売却目的は自分の中でしっかり設定していないと本当に売却してよい物件なのか判断ができませんし、売却目的に見合った不動産会社を見つけることが難しくなります。
必要な査定価格や売却価格の設定をする上でも、売却目的をある程度明確に設定しておくことは重要です。
不動産一括査定サイトを賢く使って投資をしていくことが大切
収益物件の不動産を売却する際には、不動産一括査定サイトを利用するという人も増えてきています。
実際に利用する時には本記事にあるメリットやデメリットを理解した上で、自分の売却目的や必要となる売却価格に見合った最適なサイトやサービスを選ぶことが大切です。
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