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アパート経営を供給過剰エリアでする際の注意点
物件購入
2018/09/10 2020/01/16

アパート経営を供給過剰エリアでする際の注意点

株式会社ラルズネット 編集部

収益物件全般アパート一棟購入注意点デメリットリスク

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アパート経営を供給過剰エリアでする際の注意点

不動産投資としてアパート経営をする方もいるでしょう。もし、経営するアパートが供給過剰エリアの場合、どうすればいいのでしょうか。これから、アパート経営を供給過剰エリアで行う際の注意点について、ご紹介します。

なぜ、供給過剰エリアにアパートは増えるのか?

アパート経営を供給過剰エリアでする際の注意点

供給過剰エリアのアパートが増えた原因として「相続税の強化による税金対策」「入居者は新築に集まりやすい」「空室物件があっても新築物件は増え続ける」などがあります。

2015年に相続税法の改正で、相続税が増税されました。支払う相続税を少しでも減らすために、税金対策として不動産投資のアパート経営をする人が増えたのです。更地にアパートを建てると、さらに相続税評価額は下がります。

また、アパート経営には一定期間の家賃保証が付いていることも原因です。「サブリース契約」にすれば、不動産会社などがアパートを相場家賃の80%程度で借り上げてくれます。借り上げた不動産会社が賃貸契約や管理を行うので、経営者は任せていればいいでしょう。

もし、入居者がいない場合でも一定の収入があるので、アパート経営をする人が増えたのです。

そして、アパートを経営するなら、入居者が多そうな地域を選ぶでしょう。例えば、人口の多い都市や企業・大学が多い地域です。家族層だけでなく、一人暮らしをする人が借りることのできるアパートも増えていきました。

需要のありそうな地域にアパートが建っていったので、結果的に供給過剰エリアが増えたのです。

また、アパートの供給過剰エリアが増えた原因として、新築物件に入居者が集まりやすいこともあります。人口の多い都市など需要が多い地域でも、古い物件だと人気がなくなり空室も増えるでしょう。

そこで、新築物件をどんどん建てて、安定した入居者を獲得しようとするのです。相続税対策でアパート経営をしている場合は、空室が増えた物件を取り壊して新築にするより、新しい土地にアパートを建てた方がいいと考えます。

何故なら、古い物件にも入居者がいるので収入になり、また、新築は数年間固定資産税が少ないからです。そのため、空室物件があるにも関わらず新築物件も増え続けるため、さらに供給過剰エリアになってしまうとも言えるでしょう。

アパート経営を供給過剰エリアでする場合の注意点

日本は人口が減少している傾向にあり、空き家が増えています。アパートにおいても、空室物件が増えているのです。よって、供給過剰エリアでアパート経営をする場合は、人口減少傾向にあり将来的に空室が増えることを理解しなければなりません。

供給過剰エリアで不動産投資としてアパート経営をしても、入居者が集まらずに失敗してしまう可能性もあるのです。

そのため、他のアパート物件と差をつけて入居者が集まるように工夫するといいでしょう。

アパートの設備などで他と差別化できていないと、家賃を安くするしかありません。利益も効率的に得られないリスクがあり、不動産投資の意味がなくなってしまいます。

アパートは古くなるにつれ、家賃は下がる傾向があります。そのため、供給過剰エリアであるがゆえに入居者が集まらず、最初から家賃を低く設定することがないように注意しましょう。家賃を下げないと入居者が集まらない状況を避けるためにも、設備の充実など建てる前から対策をするといいのです。

供給過剰エリアでも失敗しないための方法を知ろう

供給過剰エリアでアパート経営に失敗しないためには、入居者のニーズと合った物件にするといいでしょう。

例えば、駅から近いなどの立地条件、最新設備が充実しているなどです。立地条件は、入居者が重視する条件の一つになるでしょう。駅から徒歩数分の場合は、候補に入りやすくなります。

もし、駅までにバスやタクシーなどの交通機関を使う場合、立地条件が悪いと避けられる可能性もあるのです。

しかし、駅に遠くても、大学や企業などと近い場所なら需要があります。その地域にある代表的な建物なども把握してから、需要を考えて立地を選びましょう。

片や、最新設備とはオートロックや宅配ボックス、24時間ゴミ出し可能などです。入居希望者がアパートを選ぶ際には、希望条件で絞っていくケースが多いので、オートロックなどがあると候補になりやすいのです。

また、トイレと風呂・洗面台が一緒の空間にある3点式ユニットバスにしていると、バス・トイレ別という希望条件の人には候補から外されてしまいます。

入居者のニーズを考え、アパートを建てる時に設備を考えることが得策です。

さらに、競合物件や空室率などを事前に調べるのも対策になります。競合物件になくて、自分の物件にはある設備などをアピールポイントにすればいいのです。

現状を把握し、需要と供給のバランスがよければ、供給過剰エリアであっても失敗しにくいでしょう。

供給過剰エリアであることを理解して、早めの対策を

供給過剰エリアでアパート経営をする場合は、状況把握をして早めの対策が必要です。供給過剰エリアであっても、需要があれば安定した入居者が入ります。そのためには、アパートを建てる時から立地や設備にこだわる必要があるのです。供給過剰エリアでも注意点や対策方法を知っていれば、有益な不動産投資になるでしょう。

この記事を書いた人:株式会社ラルズネット 編集部