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不動産投資をする上で知っておくべき金利上昇リスクと備え方
物件購入
2018/07/05 2018/07/30

不動産投資をする上で知っておくべき金利上昇リスクと備え方

株式会社ラルズネット 編集部

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不動産投資をする上で知っておくべき金利上昇リスクと備え方

近年の低金利で不動産投資には注目が集まっています。しかし今後急激に金利が上がってしまうことを予想している人も見られ、金利上昇に対して不安に感じる人も多いようです。

ただ、不動産投資において金利上昇のリスクに備える方法はいくつかあります。今回は不動産投資と金利について詳しく説明します。

金利上昇で起こるリスク

不動産投資をする上で知っておくべき金利上昇リスクと備え方

金利が上昇すると不動産投資をしている人にとってたくさんのリスクが発生します。

例えば1億円の借り入れで30年のアパートローンを組んでいた場合、金利が1%から2%に上昇しただけで年間約58万円を余分に支払う必要があります。

もし金利が1%から3%にまで上昇してしまうと年間で120万円です。

もし利回りの低い物件を所有している場合には諸経費を考慮すると赤字になる可能性もあり、金利上昇のリスクは非常に大きいと言えるでしょう。

それでも金利が上がったからと言って家賃の値上げは難しい状況です。人口の減少により賃貸物件も飽和状態ですので、家賃は下がる傾向にあります。

借りてもらえないことには空室が増え、家賃収入が減ります。家賃収入が減ると銀行への返済額も増え、赤字に転落する可能性も高くなり、借入返済が滞ってしまう事も考えられます。

そのうえ不動産を手放したいと考えた場合でも、高い値段で売れず売却率がローン残高を下回ってしまうこともあるのです。

リスク回避のためにしておきたいこと

金利上昇リスクがあったとしても不動産投資にローンを選ぶことにはメリットもあります。というのもローンを組めば少ない資金でも不動産を購入し、経営できるのです。

ローンの返済には家賃収入の一部を充てられますので、金利分を考えても実質の負担額はゼロであるといえるでしょう。

しかし、金利が上昇してしまうと負担が増えますので、できるだけ安い金利でローンを組むのがいいでしょう。初めから安い金利であれば、金利が上昇したとしても負担額がそれほどまでに増えません。

そのため金利上昇リスクに備えられるのです。

また、金利上昇リスクはあらかじめ計画しておきましょう。

不動産投資には常にリスクがつきものであると考え、金利が上昇してしまった場合にも回避できるように計画を立てておきます。

実際に融資を受ける前には金利が上昇しても返済が滞らないような資金計画を立て、金利が上がった際のシミュレーションもしておくことが重要です。

物件選びもリスク回避につながる

金利上昇リスクを少しでも減らすためには利回りの良い物件を選びましょう。利回りがいい物件というのは利益率の高い物件です。

物件の購入代金に対し何%の家賃が発生するかというのが利回り(表面利回り)であり、1000万円のアパートを購入し、毎年100万円の家賃が発生する場合の表面利回りは10%です。毎年10%の利益が出るのですから、投資効率が上がります。

ですので、利回り率の良い物件を購入した場合には、もし金利が上昇したとしても、初めから収益率がいいため赤字になるというリスクにも備えられると言えるでしょう。

繰り上げ返済も一つの方法

金利が上昇してしまうと返済額が変わります。この先何年も高い返済額を払い続けることを考えるのであれば繰り上げ返済を行って借入をなくしてしまうのもいいでしょう。

もしボーナスや臨時収入などで資金に余裕がある場合は、月々の支払とは別に不動産ローンの総返済額の一部を前倒しして支払うことができます。

繰り上げ返済には支払い分を先取りして返済し、ローンの期間を短くする「期間短縮型」と、返済期間はそのままで繰上げ返済以降に支払う月々の返済額を減らす「返済額軽減型」の2種類があります。

どちらの方法でも繰り上げ返済を行うと元金を減らせますので、利息の合計支払金を減らすことができます。そのため金利上昇リスクに備えるのであれば、繰り上げ返済も計画に入れておきましょう。

安定が一番! 固定金利

金利上昇リスクを回避する方法として良く知られているのが固定金利の利用です、固定金利は金利が常に一定ですので金利上昇のリスクがありません。

そのため現在の金利が上昇すると予想されている場合には5年や10年といった長期で金利を一定にしておくと安心でしょう。

ただ、固定金利は、変動金利に比べて金利は高くなりますのでその点は知っておくのをおすすめします。しかしながら金利が長期間一定であれば支出も予想できますので、不動産投資の計画も立てやすいと言えるでしょう。

利回り重視で買い替えも

不動産投資の利益には不動産を購入時よりも高い価格で売却した際に得られるキャピタルゲインと、家賃収入によるインカムゲインがあります。

もしキャピタルゲインが期待できるのであれば不動産を手放し、より利回りの高い不動産を購入することで金利上昇リスクに備えられます。

利回りの高い不動産が手に入るとインカムゲインが向上しますので、金利が上がった場合であってもこれまでより高い収益が期待できるでしょう。

そのため、利回りの高い物件への買い替えもあらかじめ計画に入れておくのがおすすめです。

しっかりと計画を立てて金利上昇リスクに備えよう

不動産投資には金利上昇のリスクがつきものです。ただ、リスクを上手に回避する方法をはじめから知っておくと、金利が上昇した場合にも慌てることはないでしょう。融資を受ける前から前もって計画し、上手に金利上昇のリスクと向き合いましょう。

この記事を書いた人:株式会社ラルズネット 編集部