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アパート経営をする上で持ってると有利・便利な資格
物件購入
2018/11/30 2018/11/30

アパート経営をする上で持ってると有利・便利な資格

株式会社ラルズネット 編集部

収益物件全般アパート一棟マンション購入基礎知識区分所有

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アパート経営をする上で持ってると有利・便利な資格

新しいことを始めるときには、どうしても不安が付きものです。

アパート経営を検討している人にとっても、事前に知っておきたい情報は豊富にあることでしょう。

ここではアパート経営者が持っておくと有利な資格や知識について解説します。

まずアパート経営をする上で資格は必要?

まずアパート経営をする上で資格は必要?

アパートの経営者は不動産を通して収益を得る立場にあるため、何か専門的な資格が求められるのではないかと考える人もいるでしょう。

結論から言うと、資格がないとアパート経営を初めてはいけないという決まりはありません。

大家業を始めるにあたって必要なものは、投資用不動産の取得(ローンの手続きなど)と賃借人の存在だけです。

入居者の募集やリフォームの手配、滞納家賃の督促やクレーム対応など、賃貸住宅では避けられない問題が発生した際にも、専門の賃貸管理会社や不動産会社に全ての管理を一括して依頼できるため、賃貸人には特別なスキルや知識は必要ないのです。

費用も家賃の5%から7%程度で収まるため、負担も大きくありません。自分で対応するよりも安心であることが分かるでしょう。

資格取得がアパート経営にもたらすメリット

もちろん、この先数十年に渡ってアパート経営で収益を上げようとする人や、いずれ本業で不動産投資を行おうとしている人にとっては、関連する知識を習得することは有益ですし、それが家賃収益の増加に繋がることも否定できません。

資格の取得は必須ではありませんが、アパート経営に必要な知識を、資格の勉強を通して習得することには大きなメリットがあると言えるでしょう。

確かに、専門の賃貸管理会社や不動産会社に管理の一切を任せることで、自分の時間が作れますし、副業としてアパート経営をしている人にとっては対応に追われることもなく安心できます。

しかし、そのままでは、将来的に家賃の増収を図ろうとする経営者にとって必要な経験を積むことができません。

自身で戦略を立てる上での知識も身に付かないまま、所有する不動産の家賃収益を得ることに終始してしまう可能性もあるのです。

専門業者は、あくまでも管理によって収益を上げることが目的であるため、賃貸人の経営サポートまではしてくれません。

本業で忙しいうちは難しいとしても、早い段階で資格の勉強をして知識を蓄えることで、いずれは管理会社を通さなくても自分で経営戦略を立てて行けるようになるため安心でしょう。

アパート経営者に有益な資格

アパート経営者に有益な資格

アパート経営者が取得しておくことで有利な資格はたくさんあります。以下、資格ごとの概要や難易度などの基本情報を説明していきます。

宅地建物取引士

「宅建」という呼び名で知られている資格です。

かつては主任者資格とされていましたが、士業の仲間入りをすることで、資格としての価値が高まりました。

不動産会社では必須の資格とされているため、アパート経営者にとっても身近な資格であると言えます。

勉強方法としては、市販の参考書による独学も可能です。

一冊基本書を用意して、一通り学習した上で過去問を解くと良いでしょう。

出題される科目は、権利関係(民法が学習の中心となります)や宅建業法、法令上の制限といった、不動産投資家にとって学ぶ価値のある内容が揃っています。

試験日は毎年10月の第3日曜日、申込はインターネット・郵送のどちらかで行います。

合格率は、例年15%前後で推移しており、確実に勉強すれば1~2年で習得可能とされています。

管理業務主任者

将来的にマンション経営を視野に入れている投資家にとって有益な資格です。

マンション管理業者では設置が義務付けられており、住民間のトラブル対応など、マンションで発生するさまざまな問題に対応するスキルが身に付きます。

難易度は20%前後で推移しています。

市販の参考書や問題集が豊富にあるため、独学も可能です。

取得希望者は国土交通省(各地方整備局等)、都道府県及び政令指定都市等にて配布される願書を取得、必要事項を記入して申し込んでください。

不動産実務検定

旧「賃貸経営実務検定」で、かつては「大家検定」とも呼ばれていました。

賃貸物件、不動産投資に必要な知識を身に付け、クオリティーの高いサービスの提供を目指すことを目的とした資格です。

検定と名付けられている通り、1級と2級に分かれています。

アパート経営者には、必要な法律が学べる2級がお勧めです。

合格率も6割強であるため、独学に適しています。市販の教材で学習可能です。

申込は公式サイトを参照、コンビニ払い、クレジットカードにて受験料の支払いが行えます。

簿記

日本商工会議所が実施する検定資格です。

経理のみならず、全ての経営者に求められる会計・簿記の基礎が学べます。

一般的に評価されるのは2級からです。

合格率は毎年ばらつきがあり、2級では高くて4割、難しい回では2割を切ります。

市販のテキストや通信講座で学習できます。申込は各商工会議所にてお問い合わせください。

住宅診断士

建築や不動産取引・住宅診断方法などの知識を有することを証明する資格です。

物件管理を自分で行えるようになるため、取得しておくと便利でしょう。

合格率は3割程度、マークシート方式であるため、独学で知識を蓄えることで対応可能です。申込は郵送、ホームページにて行えます。

鑑定士

不動産鑑定士とは不動産の価値を鑑定する国家資格であり、取得者が少なく価値の高い資格です。

不動産の経済的価値を計ることができるため、不動産購入時に役立つ知識が得られます。

短答式25%、論文式10%前後と高難易度であるため、予備校を利用することをお勧めします。

受験に特別な資格は必要なく、合格すれば独立開業も可能です。

ファイナンシャルプランナー

お金のスペシャリストとして個人資産運用の相談に乗ります。

投資や税金、不動産など幅広く学べる資格です。

大家業とは直接の関係はありませんが、税金対策など、必要な知識が学べるため取得して損はありません。

1級の受験は2級以下の合格と実務経験が求められます。3級から学習すると良いでしょう。

難易度も、3級であれば5割前後の合格を出しているため、教材による独学も可能です。受験時は、日本FP協会のサイトから申し込めます。

マンション管理士

管理組合の問題解決を図るコンサルタントであり、物件管理の専門家と言える資格です。

トラブル対処の方法についての助言が行えるため、管理会社を通さずにアパートを管理して行きたい経営者には役立つ資格と言えます。

合格率は毎年10%を切っており、比較的高難易度であると言えます。

通信講座もありますので、活用すると良いでしょう。

試験日、申し込みについては「公益財団法人マンション管理センター」のサイトを参照することができます。

資格を取らなくても、知識を持つことで役立つ分野がある

アパート経営も個人事業の一種と言えます。

経営学の基本的知識を有していると役立つでしょう。

大学の経営学が基本から学べる書籍も出回っています。独学で学べる範囲で構いませんので、入門書に目を通して知識を蓄えておくと後々役立ちます。

また、コーディネーターの資格を取得しなくても、インテリアに関連する知識を持っておくことで、リフォーム時の指示や、家具付きアパートの経営に乗り出す際には内装の提案も具体的にできるようになるため便利です。

不動産に関する資格は多岐にわたりますが、必ずしも難しい資格を取得する必要はありません。

自分の経営ビジョンと照らし合わせて必要と思われる知識を学びながら、その集大成として受験してみることをお勧めします。

この記事を書いた人:株式会社ラルズネット 編集部