ぶっちゃけ教えて!「大企業」と「ベンチャー企業」、どっちがいいの?【前編】
大企業とベンチャー企業、どっちも経験した私ができるだけリアルに教えよう
みんな元気か?就活アドバイザーのラル造だ。
最近、就活生と話をしていると、「やっぱり大企業に入るのが一番いいですか?」とか、「ベンチャー企業ってどうなんでしょう?」と悩んでいる人が多い。
何を隠そう、私、ラル造も、学生のころまさにその一人だった。
「この会社、いいな」と思っていたベンチャー企業から内定をもらいつつも、ベンチャーというだけでなんだか不安になってしまい、そのタイミングで誰もが知っている大企業からも内定が出たので、結局、大企業を選んだ。
「面白そうか」「ワクワクするか」よりも、ただ「みんな知っている有名な会社だから」「なんとなく安定してそうだから」「親が安心しそうだから」という理由だけで大企業を選んでしまったのだ。
その後、大企業の風土がどうしても肌に合わず、私はすぐにベンチャー企業に転職することになる。
自分に合っているのがどちらなのか、見抜けなかった自分を責めたところで仕方がない。今は本当に楽しく仕事をしている。
大企業がいいのか?ベンチャー企業がいいのか?
もちろん、答えは人によって違う。
今回は、大企業とベンチャー企業、どちらも経験してきたラル造が、それぞれの文化の違いや重視されること、そして、向いている人・向いていない人の特徴など、ポイントを絞って解説する。
大企業とベンチャー企業、それぞれの特徴
まず、それぞれの意味だが、ここでは、大企業=「誰もが知っている有名企業」、ベンチャー企業=「チャレンジングな中小企業」という世間一般的なイメージに合わせておく。
ちなみに、大企業の厳密な定義としては、資本金や従業員数などの数値から法的に定められてはいるが、この基準に当てはめてしまうと、当社も社員があと数十人増えるだけで大企業扱いになってしまう(ラルズネットは永遠のベンチャー企業でありたい!)。
では、それぞれの特徴を見ていこう。
大企業の特徴
大企業の特徴は挙げればキリがない。
「知名度がある」「大規模な案件が多い」「社員数・部署・決まり事が多い」「決裁のプロセス(稟議)が多い」「職種を選べないことがある」「場合によっては異動・転勤が多い」「福利厚生が手厚い」「経営陣との距離が遠い(企業によってはほぼ会えない)」「入社ハードル・倍率が高い」「出世競争が激しい」などだ。
中でも、大企業ならではの特徴ともいえる、「出世競争が激しい」について詳しく解説する。
大企業で成功したいなら、ハッキリ言って「出世」がすべてと言っても過言ではない。
出世できるかどうかで、その人の社会人人生のほとんどが決まってしまうのだ。
重要なので何度でも言うが、大企業で一番必要なのは、ハードな出世競争を勝ち抜く強い覚悟だ。
この点を見落としている学生が驚くほど多い。
一般財団法人 労務行政研究所が、全国の上場企業を中心に実施した調査によると、各社が想定する昇進の平均年齢は係長で32.7歳、課長で39.4歳、部長で47歳となっている。
また、この平均年齢は、近年、上昇傾向にあり、係長の平均年齢が40歳以上である企業もザラにある。
しかも、多くの大企業では、全体の約7割超の人が課長にもなれず、さらにいうと、出世ルートに乗れるかどうかは、30歳前後までにだいたい決まる。
どんなにのんびりしている人でもこの椅子取りゲームに参加することになるし、出世に意識が薄い人でも、同期が昇進していくのを見るとさすがに焦りを覚えるだろう。
そして、ここがポイントだが、出世できるかどうかのカギを握っているのは「直属の上司」だ。
もちろん、上司は自分では決められない。
どんなに自分ががんばったつもりでも、直属の上司から良く思われていなければ、浮かび上がることは難しい。
だからこそ、入社して間もなく、誰もが一番大事なことに気がつく。
「大企業でやっていくには、実力以上に『上司に気に入られる力』が重要だ・・!」と。
気に入られるためには、その上司が参加する社内イベントに積極的に顔を出すことも大切だ。
オフの日に上司の趣味に付き合ったり、飲みの席では部下が集まり上司のグラスにお酒を注いで回るといった光景は、日本のテレビドラマでも出てくるほどよくある日常だ。
また、直属の上司のほか、出世しそうな上司も押さえておく必要がある。
自分が高みに登るためには、さらに高みに登りそうな上司から初期の段階で高評価を得ておくのがベストだからだ。
このような処世術が得意で、やりがいを感じる人であれば、大企業でうまくいく可能性がある。
余談だが、私が大企業に勤めていたとき、ずば抜けて仕事ができる同期の友人がいた。何をしても一番を取る。
こんなにデキるなら、自分で起業したり、ベンチャー企業に入って自分で大きなプロジェクトを動かしたりしないんだろうかと疑問に思ったものだが、そのとき、彼が言っていた一言が印象的だった。
「この会社で、誰よりも偉くなりたいんだ」と。
彼はそこからブレなかった。これは、一つの立派なモチベーションだろう。
このように、出世競争に情熱を燃やせる人は、大企業が向いているかもしれない。
ベンチャー企業の特徴
これに対し、ベンチャー企業は「成果」でつながる。
たとえ、20歳であれ、58歳であれ、デキる人はデキると認められる。
提案したのが、入社10年目のベテランでも、入社1日目の新人でも、良いアイデアは良いと判断される。
当社の場合も、ベテランが新人のやり方を良いと思えばすぐに真似をする。
年齢も勤続年数も、まったく関係ない。
入社したばかりの人が、「ここ、おかしくないですか?」と言って、その通りであれば、すぐ直す。そこに、よくわからないプライドは一切ない。
むしろ、上司の顔色ばかり伺うスタッフがいたら指摘されるだろう。
「誰を見てるの?もっと、お客様の方を見ようよ」と。
世間一般的に呼ばれる「出世」は、役職に当たるのだろうが、それもただの役割だ。
偉いか、偉くないかではない。
人の教育や指揮監督など、マネジメント業務が向いていればマネージャー職に就くこともあるが、それが得意でなければプロフェッショナルを目指せばいい。
優秀な人であれば、役職に関わらず、実力に応じて報われるべきだろう。
また、「直属の上司に嫌われたらどうしよう」という心配もない。
当社の場合は、まず、一人一人の行動結果を、社長も含む、全社員がオンライン上で見れるようになっている。
そのため、直属の上司が事実を曲げることはできない。
たとえば、上司が内心では苦手な部下がいるとしよう。しかし、その部下が目に見える成果を出せば、それは確実に認められる。
言い換えれば、どんなに上司に好かれても、それだけで認められることはない。
むしろ、上司に気に入られて評価が上がるのなら、部下が最優先することは、業務ではなく「上司の機嫌取り」になってしまい、おかしなことになるだろう。
そもそも、好かれることを目的に仕事をしている部下もいなければ、好き嫌いで判断している上司もいない。
そんなことに時間を費やすほどベンチャー企業はヒマではないのだ。
また、当社では、全社員が見れるのは各人の行動結果だけではない。
会社の数字も状況も、誰もがすべてを見れるようになっている。いわゆるガラス張り経営だ。
だから、「これはうまくいっている」「これはこのままではいけない」と、一人一人がやるべきことを真剣に考える。
全社員で、会社という船の舵を握っている。脇役はゼロだ。
「上司の誰かが、なんとかしてくれるだろう」という考えは通用しない。自分で動かないと、何事も始まらない。
ベンチャー企業に見られる「成果でつながる」という文化は、不純物がないということでもある。
そこでは、共に困難を乗り越えてきた者にしかわからない、戦友のような強い絆が生まれることもあるのだ。
後編の記事はこちら
▶︎ぶっちゃけ教えて!「大企業」と「ベンチャー企業」、どっちがいいの?【後編】
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